8月19日(金)に開催された第二回定例研究会では 「あまから手帖」編集顧問の門上 武司様に 「洋菓子と茶の相性」というテーマでお話をしていただきました。 ゲストに「清水一芳園」の清水 和正様をお迎えし、 清水様お薦めの組合せで5種のお茶とお菓子を試食しながら それぞれのお茶の特徴や相性を探るポイントを伺いました。 *相性とは お菓子とお茶、料理と酒など様々な組合せに相性があります。 昨今では水についても、硬水・軟水、ミネラル分などの研究に加えて 野菜を茹でるための水は何がよいか、だしを取るための水は何がよいかといった研究が大変進んでいます。 食文化における相性というのは「食材」と「液体」の組合せのひとつとして考えていくとよいでしょう。 食材については、まずその調理法という要素、次にどのような調味料やスパイスを加えるかという要素が関連してきます。 それに対し液体については、いわゆる品種という要素と製造法という要素があります。 お茶について言うならば茶葉の品種と焙煎や発酵といった製造法ということになります。 これらの要素の掛け合わせが相性ということですね。 さらに言うと、同じ産地の料理と酒・食材と水が合うといったように「産地」「季節感」など 「食材」と「液体」という要素とは、また違う観点からのキーワードも関連してきます。 目的や役割も重要になってきますね。 料理におけるお酒の役割を考えてみますと、料理に寄り添い味わいを増幅させることや、 反対に料理と料理の間を区切り口直しをすること、といった役割が考えられます。 さて、今日は実際に洋菓子と日本茶・中国茶の相性について体験していただきながら進めていきます。 私たちが料理の相性を考える上での要素を簡単にお話させていただきましたが、 これから清水さんをお迎えし、洋菓子とお茶の相性についてお伺いしたいと思います。 viagra on video *生クリームの洋菓子と煎茶 門上:一つ目に試していただくのは生クリームを使った洋菓子と緑茶です。 最初は、まず間違いなく相性の良いものを味わっていただきたいと思いご用意しました。 今日お出しいただいたのは煎茶でしょうか。 清水:はい。こちらは有機栽培でつくった煎茶を水出しで淹れました。 実は、私が生クリームと煎茶の相性について考え始めたのは約30年前になります。 東京の西銀座にウエスタンという喫茶があり、メニューにショートケーキと煎茶のセットがありました。 なんじゃこりゃと最初は思いましたよ。しかし実際食べてみると、生クリームの濃厚な味わいに対し 緑茶の風味で口の中がさっぱりするという印象で、意外なほど相性がよかったのです。 この出来事が、その後お茶と様々なものの相性を研究するきっかけとなりました。 門上:なるほど。今、神戸洋芸菓子ボックサンの抹茶ロールケーキをお出ししております。 本日はボックサンのパティシエ 福原 敏晃さんにもお越しいただいております。 福原:こちらのロールケーキは「清水一芳園」の抹茶を使って作っております。 門上:ということは氏素姓のはっきりした、間違いなく良い素材を使われているということですね。 試食していただいたところで、生クリームと煎茶の相性についてもう少し詳しく伺ってもよいでしょうか。 generic celebrex 清水:私は日本茶・中国茶だけでなく珈琲も紅茶も好きですし、実際によく飲みます。 正直、生クリームと煎茶の相性がこれほど良いとは私も思っていませんでした。 実際に試した第一印象が大変よかったことから、なぜこれほど相性が良いのかと考えたのですが、 緑茶の成分であるタンニンがポイントではないかと思っています。 門上:生クリームの味わいをうまく引き出し、かつ後味がさっぱりとして良いという相性の良さですね。 清水:そうですね。 実はお茶と色々な食べ物の相性をかんがえるきっかけとなった出来事はもう一つあります。 中国茶の仕入れのために台湾の産地に行くと、よく烏龍茶と一緒にお菓子を出してくれます。 ところが、このお茶とお菓子の相性が良くない。 お菓子は緑豆の粉に砂糖を合わせた落雁のようなものなど、宮廷菓子です。 中国茶と現地のお菓子が合わないというのは不思議だったのですが、よく考えてみると宮廷というのは緑茶文化なのですね。 では中国茶と相性の良いお菓子は何だろうと悩んでいたのですが、ある時意外な組合せを発見しました。 台湾の方は非常に親日的で、私の誕生日にパーティーを催し、バースデーケーキを出してくれました。 驚くほど大きなケーキで中にはなんとあんこが入っていたのですが、これが凍頂烏龍茶ととても相性が良かったのです。 *プリンと焙じ茶 門上:日本茶というと煎茶だけでなく番茶、焙じ茶など色々ありますが、次の組合せはプリンと焙じ茶ということですね。 清水:これまた意外な組合せですよね。 お茶の焙煎時に発生するピラジンという成分が焙じ茶の香ばしい香りの元になっているのですが、 このピラジンとカスタードの相性が良いのではないかと思っています。 門上:この組合せはどのように発見されたのでしょうか。 清水:ある大学の講座で、生徒の皆さんにお茶と相性の良い意外な食べ物を発表してもらったことがありまして、 その際に出た組み合わせですね。 門上:プリンのカラメルはメイラード反応によって香ばしさが出ていますが、 この香ばしさというのがやはりプリンと焙じ茶の相性を考える上でのキーワードとなるのでしょうか。 清水:そうですね。共通の味わいを持つものを合わせるというのは、相性の良いものを見つける一つの手段だと思います。 門上:こういったキーワードは相性を探る上で大変重要だと思います。 料理の相性で言いますと調理法・素材といった要素や産地・季節などのキーワードがありますが、 お茶の場合はいかがでしょうか。 清水:やはりお茶の場合は香りですね。 generic celebrex 例えば九州でよく飲まれる釜炒り茶は、加工の工程で茶葉をまず釜で炒ります。 sildenafil generic すると独特の釜臭が出るので、この香りと何が合うのかといったところから相性を探ります。 まず香り。次にテイストですね。 門上:ウイスキーのブレンダーなどは膨大な量の香りを嗅ぎわけるわけですが、お茶の場合も同様ですよね。 清水:はい。もちろんお茶の場合も様々な香りを嗅ぎわけるのですが、 残念なことにその香りを表現するボキャブラリーはまだまだ乏しいですね。 門上:ソムリエの場合ですと、ワインの香りの表現において “この香りはこう表現する”といった共通言語がありますが、 お茶の場合はまだそこまで確立されていないということでしょうか。 清水:はい、そうですね。 門上:今後、お茶の世界にも香りの共通言語が出来る可能性は感じておられますか? 清水:ええ、私は今後、日本茶は広く世界に受け入れられるようになると思っています。 cialisfromcanada-onlinerx.com 今日煎茶を水出しでお出ししましたが、水出しにすると渋みの元であるタンニンが少なく、 旨味成分であるテアニンが多く抽出されます。この“旨味”が今世界で高い評価を得ています。 シドニーのTetsuya’s(世界中に顧客を持ち半年先まで予約は満席という超人気店)の 和久田哲也シェフがシンガポールに出した支店では、コースの締めに玉露を出しています。 うちのお店には、中国の方が美味しい玉露を飲むためにわざわざ来店されたこともありました。 http://cialis4saleonline-rxstore.com/ 他にも日本茶の旨味が世界に受け入れられるということを実感する出来事が多々あります。 今後“旨味”というのは世界的なキーワードになってくると思いますね。 門上:お湯の温度によって抽出される成分が変わってくるということで、お茶を淹れる温度帯というのも大変重要なのですね。 清水:焙じ茶は普通熱湯で淹れますが、夏は水出しで淹れると甘みが出て美味しいですよ。 門上:さて、ここまでのテイスティングは日本茶でしたが、次からは中国茶になります。 烏龍茶と一口に言っても、発酵の度合いによって違いが出てきますね。 清水:発酵というとパンなど酵母による発酵を思い浮かべる方が多いと思いますが、お茶の場合は酸化による発酵になります。 茶葉を太陽にさらして水分を抜く工程がお茶の発酵です。 茶は椿科の植物で葉の表面には蝋分がありますので、 葉の淵のギザギザとした先端部分と、葉の裏面と、摘み口の茎の部分からしか水分は抜けません。 風通しのよい木陰に置いて1時間ほどすると甘いいい香りがしてきますが、 これは葉の先端部分から水分が抜けて酸化が起きている状態です。 この状態になると、また葉脈の中心部分から先端へ水分を送るために撹拌という作業が必要になってきます。 この工程を繰り返して茶葉の水分を抜いていくことがお茶の発酵です。 茶葉が小さいと当然水分が抜けるのも早く、発酵度は高くなります。茶葉が大きいと逆で、発酵度は低くなります。 有名な凍頂烏龍茶や文山包種茶など包種茶と呼ばれるものは、出来るだけ大きな葉を摘んで作ります。 この後飲んでいただく香檳烏龍茶の発酵度は56~57%ですが、かたや文山包種茶になると8~9%くらいで、 発酵度の違いによってまた香りが変わってきます。 門上:香檳烏龍茶などは非常に繊細で淹れ方も大変難しいイメージがありますが、 発酵度の違いによって淹れ方も変わってくるものでしょうか。 清水:そうですね。例えば日本茶でいうと、番茶を淹れるのが難しいと思う方はあまりいませんよね。 番茶は茶葉が大きいのですが、茶葉の大きなものは熱湯を入れれば間違いありません。 これは日本茶・中国茶共通なのですが cialis 4 tablet 茶葉に熱湯をかけて蒸らし1枚の茶葉のサイズが1~2センチだとお湯は80℃くらいです。 これを基準としてもっと大きければ熱湯、玉露のように茶葉の小さなものは人肌のお湯で淹れると それに応じた良い香りが出ます。 門上:なるほど。僕は文山包種茶がうまく出なかった経験がありまして、お茶を淹れる温度についてお伺いしました。
*焼菓子(ラングドシャ)と阿里山茶 門上:さて、次は阿里山茶ですがこちらはどのくらいの発酵度でしょうか。 清水:だいたい12~13%になります。 これは阿里山の非常に標高の高い場所で、金萱という新しい品種で作ったお茶です。 このお茶は独特の香りが特徴で、一言で言うとココナッツミルクの甘い香りがするんですね。 台湾でお茶を出していただいたときに、飲みほした後の器の香りを嗅げと言われました。 お茶ではなく空になった器の香りです。 言われたとおりに嗅ぐと、なんともいえない甘い香りがしました。 一煎目、二煎目とお茶そのものの味はだんだん落ちていくのですが、 何度も淹れることで茶器に香りが移り、その香りで何煎も楽しめるのです。 門上:このココナッツミルクの甘い香りと、焼菓子のバターの風味がよく合うということですね。 *バタークリ―ムの洋菓子(フランクフルタークランツ)と香檳烏龍茶 門上:次はバタークリームを使った洋菓子と香檳烏龍茶ですね。 清水:このお茶の特徴は、ウンカ(カメムシ目の体長5ミリほどの昆虫で、稲の害虫として知られる)によって作られます。 ウンカは自分の唾液を樹に送り込みながら樹液を吸うのですが、 そのウンカの唾液によって蜂蜜のような香りが出るようになります。 この香檳烏龍茶特有の甘い香りと、バタークリームの相性が良いですね。 viagra in the philippines このお茶が初めて市場に出たのは昭和7年、日本が台湾を統治していた時代です。 日本の総統府に献上されたとき、非常に香りが良く美味しいということで1斤(600g)100元で買い取られました。 これはちょっと考えられないような大変な高値で、大きな話題となりました。 普通の烏龍茶の極上品が100斤(60㎏)で65元、エリート官僚の月給が27元という時代です。 次の年、一般の市場では100斤で1000元の高値がつき、主にヨーロッパの商人が買い取りました。 ヨーロッパの王室やサロンで大変もてはやされたということです。 当時、そのサロンなどで供されていたお菓子は現代のような生クリームのものではなく、 日持ちのするバタークリームのお菓子であったはずです。 お菓子との相性の良さも人気のあった理由ではないかと考え実際に試してみたのですが、 バタークリームが大変まろやかな味わいになり、最高の組合せであると感じました。 門上:「清水一芳園」ではこちらの香檳烏龍茶を、なんとペットボトルで販売されています。 モンドセレクションで、ペットボトルのお茶としては初めて最高金賞を獲得されたそうですね。 *生チョコレートと鉄観音茶 門上:最後は生チョコレートと鉄観音茶です。 煎茶にはじまり、やわらかな味わいから強い味わいのお茶へと移行してきましたが、この組合せについてお聞かせください。 清水:当初はさほど合う組合せと思っていませんでした。 ところがあるチョコレートを食べ鉄観音茶を飲んだ時に、両方が瞬時に消えたのです。 門上:消えたというのはどういうことでしょうか。 cheap pharmacy 清水:個性の強いもの同士ですのでどのような反応があるかと思っていると、 両方の味わいが消えて全く違う味が広がってきました。 これは大変面白いと思い色々な方に試していただいていたのですが、 ある時、日本ソムリエ協会会長の岡昌治さんにお試しいただいたところ、 http://genericcialis-onlineon.com/ can you buy viagra over the counter in australia こんな組み合わせがあるのかと大変驚いていらっしゃいました。 思いがけないものの相性が良いとこれほど驚き、感動してもらえるのかと、相性を研究する醍醐味を感じましたね。
門上:鉄観音茶というのはどういうお茶になるのでしょうか。 清水:実はこの鉄観音茶というのは100時間も焙煎するお茶です。 うちで取り扱う鉄観音茶の生産者は、台湾政府の高官が直々に買いにくるような 大変高品質のお茶をつくることで有名な方です。 ある時、この方が2種類のお茶を出してこう言いました。“どちらもとても良いお茶なので、どちらを持って帰ってもいいですよ” 一つ目のお茶はとても香り高く、飲むとまろやかでした。 二つ目のお茶は最初さほど香りがしなかったのですが、 淹れるとガツンと香り、飲むと“ズドン”と衝撃が走りました。 私が二つ目のお茶を選ぶと、その方は笑って“一つ目は息子が作り、二つ目は私が作った”と仰りました。 なぜその違いが出たのかというと、一つ目のお茶はやや焙煎の温度が高く 100時間完全に焙煎する前に表面が炭化してしまっているとのことです。 二つ目は適温でしっかり100時間焙煎し中まで火が通っているため、淹れたときに強い味わいがあったのですね。 門上:わずかな違いによっても味わいが変わってくるのですね。 チョコレートもカカオの含有量や生クリームの有無など多くの種類がありますし、 無限の組合せを探求することが出来そうですね。 参加者からは日本茶・中国茶の奥深い世界や、意外な組合せの相性の良さに驚きの声があがっていました。 実際に体験しながらお話を伺うことで、新しいスイーツの楽しみ方に目覚めた方も多くいらっしゃったのではないでしょうか。
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いつもの珈琲や紅茶だけでなく様々なお茶と洋菓子を試してみると、意外なお気に入りの組合せが見つかるかもしれませんね。 http://genericcialis-onlineon.com/ 神戸スイーツ学会 定例研究会は毎月第3金曜日に開催を予定しております。 スイーツ文化の裾野を広げるべく、研究者やパティシエなど様々な分野から講師をお迎えして開催いたします。 どなたでもご参加いただけるオープンな研究会となっておりますので、ぜひお気軽に足をお運びください。 神戸スイーツを愛する皆様のご参加を心よりお待ちしております。 mexicanpharmacy-onlinerx.com *こちらより申込書をダウンロードの上、FAXでお申込み下さい。 *研究会にご参加の会員様によるレポートです。 buycialisonline-treated 当日お出ししたお菓子の写真なども多数掲載されております。ぜひご覧ください。 「酔菓子酔日々」神戸スイーツ学会